2006年09月12日

iTMS、携帯電話に挑む

米国では圧倒的人気のiTunes Music Storeだが、日本でのシェアはおよそ5%。携帯電話ダウンロードに追いつくために、Appleはさまざまな手を講じている。(ロイター)
2006年09月11日 11時29分 更新
 東京のロックフェスティバルにアークティック・モンキーズやメタリカを聞きに出かけたファンは、思わぬプレゼントを受け取った。Apple ComputerのiTunes Music Store(iTMS)で3曲を無料でダウンロードできるという特典だ。日本のオンライン音楽市場で同サービスのシェアを伸ばすための試みだ。

 Appleは米国の音楽ダウンロード市場では圧倒的優位に立っているが、日本でのiTMSのシェアはおよそ5%だ。日本ではほとんどのファンが携帯電話に音楽をダウンロードしており、多くの人はクレジットカードを使ってオンラインで楽曲を購入するのを好まない。

 「iTMSは日本で、ほかの市場とは大きく異なる状況に直面している」とコンサルティング会社Eurotechnologyのゲルハルト・ファソル氏は語る。

 「同サービスはPC、Mac、iPodへのダウンロードにおいては非常に強力だが、(日本での)オンライン音楽ダウンロードに占める割合は小さい」(同氏)

 そこでAppleは、消費者に携帯電話ダウンロードを捨ててオンラインダウンロードに乗り換えるよう促すことで、日本でiTMSを拡大する新たな手法を追求している。

 8月にサマーソニックで提供されたような無料ダウンロードはそうした方法の1つ。この手法が、iTMSでの音楽購入は携帯電話への音楽ダウンロードと同じくらい簡単だということを日本の消費者に教えてくれるとAppleは期待をかけている。

 携帯電話ダウンロードは日本で人気が高い。同国はカメラ付き携帯やワイヤレスネットサーフィンの発祥の地でもある。

 日本の携帯電話の多くは音楽を高速でダウンロードでき、その代金は携帯電話の利用料と一緒に支払われる。

 「いつも通学電車の中で携帯電話に音楽をダウンロードしています」と17歳の女子高生は、ピンクのSony Ericsson製携帯電話をいじりながら答えた。

 「すぐに簡単にできるし、別に音楽プレーヤーを持ち歩きたくないから」と彼女は付け加えた


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